地元頸城の越後杜氏であり、「にいがたの名工」「全技連マイスター」両認定を受けた新潟で初の杜氏。

一級技能士の国家試験に合格した後、38歳の若さで妙高酒造の杜氏となり以後、蔵を数々の受賞へと導いている。

地元頸城の越後杜氏であり、「にいがたの名工」「全技連マイスター」両認定を受けた新潟で初の杜氏。

一級技能士の国家試験に合格した後、38歳の若さで妙高酒造の杜氏となり以後、蔵を数々の受賞へと導いている。

酒造りのすべてを取り仕切る杜氏。妙高酒造で杜氏の役割を担っているのが「上越に、その人あり」と称される平田正行です。

新潟県内に在住し、きわめて優れた卓越技能者に認定される「にいがたの名工」、技能検定制度の特級・1級又は単一等級の試験に合格した技能士で、20年以上の実務経験と優れた技能及び活動実績にて認定される「全技連マイスター」のどちらにも認定された初めての杜氏です。

麹、土作りや米作り、そして人作り、すべてに哲学とこだわりを持っているからこそ、心に響く酒を提供できる…彼の存在こそが妙高酒造の酒造りの柱となっています。

妙高酒造のモットーは「気品のある酒」。杜氏の一番大切にしていることは、凛とした雰囲気、気品ただよう酒であることです。

その気品のための第一条件は「麹」が握っています。平田杜氏曰く、「自分のような酒造り農家の者にとっては、親族みたいなもの」と語る「麹」。酒造りの決め手であり、味の根幹となるだけに妥協を許さず、こだわりを持っている要素のひとつです。

酒造りは、麹菌、酵母菌等の目に見えない生き物の力と、米と水全て自然の物を用いて醸されます。長年のデータの蓄積も大事ですが、毎年収穫される米の質、酒造時期の気温湿度などで違ってくるため、目指す酒質の設計をしっかりとし、その設計にあった米、麹菌、酵母菌等を選択。自然の営みに五感を澄まし、それらを使いこなして、はじめて理想のお酒に近づける事ができるのです。

越淡麗・五百万石等の酒造好適米を中心に上質な新潟県産米を主に使用した「米」。

妙高山の伏流水を使用し、酒を口に含んだときのほのかな甘味を生み出す「水」。

前述した杜氏が自身の親族のように愛情とこだわりを持った「麹」。

それらの要素に加え、酵母は「自社活性培養酵母」使用することで、うまみのある飽きのこない酒を作り出しています。

杜氏曰く、「自社活性培養酵母」はヤンチャ坊主のようなもの。元気が良くて、非常に成長力も旺盛なだけに扱いは難しいが、理想の酒作りには欠かせないものとなっています。

妙高酒造では自社活性培養酵母を1つの酒母に2種類使う「二段酵母仕込」をおこなうこ

とで、お客様の口に入った時に“うまい!”という言葉を引き出すことを目指しているのです。

醗酵のスタートダッシュに向いていると杜氏が語る自社活性培養酵母。混醸酵母使用のノウハウにもこだわり、全国的にもいち早く取り入れてきました。

造った後の品質管理まできちんと考えておかなければならないと語る杜氏。

真空指数の高い手法で酒の鮮度を保ち、味の崩れない酒の製造を実現しました。

造った後の品質管理まできちんと考えておかなければならないと語る杜氏。

真空指数の高い手法で酒の鮮度を保ち、味の崩れない酒の製造を実現しました。

杜氏が目指しているのはもちろん「妙高酒造ならではの酒」です。

しかし、それだけではありません。単に淡麗辛口・新潟らしい酒ではなく、気品がありつつ飲み飽きしない酒を目指しています。

「吟醸酒でありながら、ふくらみも酸味もほどよく備えた、後味にキレのある酒」。ちょっと贅沢過ぎる…とつぶやきつつも、その目は真剣。貪欲に理想を追い求めるからこそ、貪欲に真摯に酒造りに向き合っています。

日本文化を代表する麗しい酒、日本酒。

日本酒の持つ素晴らしさを伝え、日本人自身が自国の酒をもっと誇れる様、品質向上に努めたいと語る平田杜氏。

日本文化を代表する麗しい酒、日本酒。

日本酒の持つ素晴らしさを伝え、日本人自身が自国の酒をもっと誇れる様、品質向上に努めたいと語る平田杜氏。

酒の8割は水。香りが突出しても、すっきりし過ぎてもいけません。仕込み水の質を十分知り尽くした酒造りが重要となります。

妙高酒造の仕込水は、自社工場内の地下150mから汲み上げる妙高山系伏流水。中等度の軟水で、以前の仕込水の超軟水に比べ、気品を超えて風格を兼ね備えた『品格』を漂わせてくれるものとなっています。

原料米のほとんどは地元新潟県産の上質なお米を使用しています。また、近年では杜氏さんや蔵人が丹精を込めて育てた米を使用したお酒造りや、地元の農家さんが有機栽培したお米を使用しての酒造りなどにも積極的に取り組んでおります。

地元のお米を使用する事で、伝統ある新潟の米造り・酒造りを後世に伝えて行きたいと考えています。

蔵人の就業や作業を見直し、設備を整え、できる限り負担のない体制を整えています。

効果的な空調を考えた麹室、特注の瓶燗ライン、酵母培養室など最先端の設備だけではなく、酒造りに関わる人造りにも妙高酒造、そして杜氏のこだわりが凝縮されています。